@article{oai:kusw.repo.nii.ac.jp:00000714, author = {大山, 摩希子}, journal = {関西福祉大学研究紀要, The journal of Kansai University of Social Welfare}, month = {Mar}, note = {「人間関係の希薄化」,「コミュニケーションスキルの低下」,「ネットを介してのやり取りの増加」,あるいは,「部活やサークルなどの集団活動からの離脱」など,現代青年の対人関係についてはマイナスのイメージが付きまとう.しかし,これらのイメージは主観により蓄積された観が強く,「世代格差のバッシング」という見方もある.確かに,希薄性やコミュニケーションスキルの低下の根拠は曖昧であり,また,携帯電話やインターネットなどの普及による恩恵は青年期に特化したものではない.集団活動からの離脱においても,対人回避にダイレクトに結びつくわけでもなかろう.他者と一定の距離を保つことで対人関係を積極的に維持するという視点に立てば,むしろ高度なスキルの一つとなる.その青年期の対人関係に,「キャラ」という新しい概念が加わった.「キャラ」はcharacter 由来の語句であるが,青年の用い方をみると,その意味合いはpersonality のペルソナ―「演じる」に近い.しかし,対人関係スキルという観点から見た時に,キャラはどのような役割を持つのか,本来の性格―自己像との関係はどうか,などの明確な示唆は見当たらない.そこで本研究では「自己像」と「キャラ」を想定し,これら二つの人格が複数の集団の中でどのように機能するかを調べた.その結果,雰囲気や距離感を調整することで,個人や集団との関係を維持していることが分かった.また,それらの調整によって発生するストレスの「受け皿」も,交渉する個人や集団に応じて「自己像」と「キャラ」が交代して役割を担っていることが示唆された.青年自身の自己像,ストレッサーのタイプと認識,集団タイプとの関係,そこでのキャラの働きなど,青年の「キャラ」文化は極めて複雑である.キャラをその場しのぎととらえるか,対人関係を切り開く道具ととらえるか,この認識すら定まっていないように思われる.今後は,青年の認識に焦点を当てた研究を進める必要があろう.}, pages = {41--50}, title = {現代青年の対人関係におけるキャラの役割 -家族,親友,友人,部活における関わりからの考察-}, volume = {24}, year = {2021} }