@article{oai:kusw.repo.nii.ac.jp:00000411, author = {石井, 薫 and 藤野, 文代}, issue = {1}, journal = {ヒューマンケア研究学会誌, Japanese Society of Human Caring Research}, month = {Sep}, note = {現在、我が国における入院中の統合失調症患者数は、精神病床入院患者の疾病別内訳の中でも、17.2万人と最も多い1)。精神科病院における6月新入院患者の1年後の動態の指標によると、継続1年以上の入院患者数は減少している。一方、在院期間が1年以上であった入院患者の場合は1999年21.4%、2009年23.1%と減少が見られていない2)。宇佐美らは、「長期入院や病院内の決まった生活による施設化は、患者の自己決定できない状況をより強化する。」3)と述べている。これらのことから、長期入院が退院を困難にする要因の一つになっているといえる。また、長期入院中の統合失調症患者の自己決定支援が、統合失調症患者の看護において、大きな意味を持つことが分かる。 精神疾患患者以外を対象とした意思決定、自己決定に関する看護研究では、造血器腫瘍患者の体験4)や、未破裂脳動脈瘤を持つ人々の体験5)6)、初期治療選択を行う乳がん患者への支援7)、ストーマ造設患者への支援8)、高齢患者の手術について9)など、様々な領域で、自己決定を支える看護支援の必要性が報告されていた。内堀らは、血液内科病棟の看護師16名を対象にアンケート調査を行い、「十分な情報提供を行い、患者・家族が意思決定できるように支援する」ことについて、実施困難と感じている看護師が多かったことを報告している10)。看護師に自己決定支援の必要性は認知されているが、必ずしも支援には結び付いていない可能性があると考える。国府は、「意志決定における困難さの関係は、精神的に不安定な状況で冷静に考えられないが中核となり、判断の拠りどころとなるものが不確かである、家族や家庭からのサポートが受けにくい、自己決定責任の重さに圧倒される、が精神的な不安的状況を助長する要因となっている。」ことを報告している11)。これらの要因は、精神疾患の持つ特殊性と重なる部分が大きく、特に統合失調症患者では、妄想や幻聴などの症状が、自分自身の意思で決定することをより困難にしていることが伺える。 上記の状況を踏まえ、本研究では、長期入院中の統合失調症患者の自己決定と退院支援との関係に関する看護研究の動向を明らかにすることを目的に、文献検討を行ったので報告する。}, pages = {81--88}, title = {長期入院中の統合失調症患者の自己決定と 退院支援との関係に関する文献検討}, volume = {6}, year = {2014} }