@article{oai:kusw.repo.nii.ac.jp:00000316, author = {古瀬, 徳雄}, issue = {11}, journal = {関西福祉大学研究紀要, The Journal of Kansai University of Social Welfare}, month = {Mar}, note = {高齢社会における重要な課題のひとつに認知症の疾患による高齢者の対応があげられ,支援の質を高め,根拠に基づくケアが早急に待たれている.認知症の原因は複数あり,認知機能障害や行動障害の様相は,それぞれ異なるため疾患別の対応が望まれる.特に,アルツハイマーは有病率が高く早急に対処する必要がある.現在,根治する手段は見つからず,薬物療法による進行の抑制と周辺症状の改善にとどまっている.心身に何らかの障害を持つ患者に音楽を介在する音楽療法は,集団GW(group work) の形態で,見当識RO(reality orientation)や回想法(Reminiscence)を取り入れることで,AD患者や血管性痴呆患者の全般的認知機能が維持しているとの報告がある.高齢者対象の音楽療法のプログラム構成は,集団で唱歌や童謡の歌唱し,小打楽器を使用したものを中心に行われる.それは記憶を呼び覚まさせ,肯定的感情を引き出し,他者との交流を促進し社会性を生み出し,集団活動における積極的行動へと変容させ,生きる意味を確かめることにつなげるのである.このことは,認知症の高齢者に対して,音楽療法がQOLの改善への可能性を有し,効果を上げる有効な手段として,重要な役割を担っているのである.この理論を基底に,既成のプログラムが一般的に普及しつつある.しかし,高齢者には新たな音楽は受け入れることが身体的,精神的に不可能であるとか,音楽を創造することに興味がないと誤解され,固定化していないか,それを打破する意味から演奏体験や聴取経験の少ないと思われる,認知症の高齢者に,西洋音楽の真髄であるモーツアルトをプログラムに組み,その有効性を証明しようと試みたものである.K大学2年次当ゼミでは,8年間に亘り特別養護老人ホームで認知症の入所者を対象に音楽療法を行なってきたが,今回はモーツアルトの作品を中心としたプログラムを組み,生理的影響をみるため血圧,脈拍の測定と患者への詳細な観察記述を行なった.その結果,認知症高齢者に影響を与えていることが判明したので考察する.}, pages = {143--150}, title = {モーツァルトプログラムによる認知症の音楽療法について}, year = {2008} }