@article{oai:kusw.repo.nii.ac.jp:00000223, author = {高橋, 順一 and 中島, 望 and 李, 志嬉}, issue = {1}, journal = {関西福祉大学社会福祉学部研究紀要}, month = {Sep}, note = {本研究は,認知症の前駆状態等としての記憶機能低下のある高齢者に対するインフォーマルな資源の有効性について検討した.具体的には,Lazarus らのストレス認知理論を援用し,「認知症の前駆状態等としての記憶機能低下」が起こり,「認知症の前駆状態等としての記憶機能低下に対するストレス認知」を通して「精神的健康」が悪化するという因果関係に対し,内的資源としての「記憶に関する自己効力感」および外的資源またはコーピングとしての「ソーシャル・キャピタル」が良好な影響を及ぼし,高齢者の精神的健康の悪化を軽減させるという仮説を実証的に検討することを目的とした.質問紙調査の対象者は,A 県の在宅で生活する60 歳以上の中高年者とした.最終分析対象は,回収された783 名の調査票のうち,調査内容に欠損値がなく,65 歳以上である高齢者423 名に限定した.分析方法には,構造方程式モデリングを用いた.その結果,以下の二点が明らかにできた.第一に,影響度は大きくないが記憶に関する自己効力感が,認知症の前駆状態等としての記憶機能低下に対するストレス認知を軽減させ,間接的に精神的健康の悪化を防ぐことができることが示唆された.第二に,認知症の前駆状態等としての記憶機能低下へのストレスを感じる人ほど,コーピングとしてのソーシャル・キャピタルにおける近隣とのつながりを求め,そのつながりが強い人ほど精神的健康が良好であるという結果が示された.これらのインフォーマルな資源のさらなる活用を全市町村において推進することで,認知症の前駆状態等としての記憶機能低下のある高齢者に対する日常生活の自立支援や認知症予防への大きな効果が得られるものと考えられる.したがって,フォーマル・インフォーマル資源の連携体制において,インフォーマルな資源の効果・重要性を再認識し活用することが望まれよう.}, pages = {57--65}, title = {認知症の前駆状態等としての記憶機能の低下のある高齢者に対するインフォーマルな資源の有効性}, volume = {16}, year = {2012} }